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なんども読み返す本

 何度も読みかえす本が何冊かある。その中で岡村昭彦著「南ヴェトナム戦争従軍記」は、最近図書館でも探すのが大変で、長い間手に取っていなかった。先日京都の古本市で偶然みつける。

はじめて読んだのは、ラオスに行くようになって数年、インドシナの背景や人々の歴史に興味がわいてきた時だった。その時は、インドシナ半島の混乱を知識として夢中になって読んだ。今回読み返して、40年も前の出来事なのに、知識ではなく痛みとして、強く感じられる。また、一部に韓国のルポが挿入されているのだが、その記憶がなかったことに驚く。今年、韓国に行く機会を得て、そのルポを読むと、やはり痛みとして心に響くものがある。

人は経験によって感じ方や、考え方が変わってゆく。だから知らない国の人々の苦しみは、なかなか理解できないのだ。逆に、一人の人間の経験できることなどたかが知れている。岡村昭彦氏のことはたいへん尊敬しているが、やはり実際に行っていないビルマやカンボジアの一部の認識に関して、今となってみれば、誤解も見受けられる。しかし、その時点では、だれにもわからないことであるし、岡村氏が命がけで駆け回っても、東南アジアの深い闇は、まだまだ深いということだ。

わかることなどないのだと思う。だからこそ、近づいていきたい。

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