廃品
トーの来日まであと10日、私は準備で忙しいが、当のトーは夏休みを利用して、ラオスにいる10代の劇団練習生の訓練に余念がない。
facebookに載っているトーのワークショップ写真を見てため息をつく。
ラオスのオブジェクトシアターは原則として廃品を拾うところから始まる。落ちているものに命を感じ、イマジネーションが広がってゆくことから始まるのだ。しかし、ラオスで落ちているものや廃品は、美しく朽ちた木の根だったりするし、日用雑貨の廃品も、シンプルでイマジネーションを刺激してくれるものが多い。
この写真は、普通のジョーロをかぶっているだけ。アルマイト製。プラスティックじゃ、命が湧いてこない。日本でワークショップをするにあたり、頭が痛い。こんなにモノがあふれていて、廃品だらけなのに、トーも私もなかなか心が揺れてこない。何cmのものをいくつ用意すればいいですか?という質問を良くもらうが、規格品には、全然心が動かない私たち・・昨日、悩んだ挙句に材料屋さんにゆき、手作りぬいぐるみや、木目込み人形の材料まで、切ってある規格品を図のとおりつくるものばかり氾濫していて、めまいがしてきた。
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