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2013年4月

裸のサル

デズモンド・モリス著「裸のサル」を始めて読んだのは、看護学校時代だった。その頃、身体もあまり丈夫ではなく、神経質だったので、動物としての人間というカテゴリーに「そういうもんか?」と思う程度だった。今、ラオス体験をしたあと読み返してみて。

我々は野性が足りない!!

と思う。ラオスの森を歩きまわり、食べ物を捕って食べたりしていると、確かに野生が足りないと思い知らされる一方で、あれっ、あんがい野生が眠っているだけで、いざとなるとあんがい目覚めるんだ・・とも思う。確かに都会で暮らしていると、野生など邪魔以外のなにものでもない。どんどん野生感覚が摩耗して行って当然である。しかし、野生が無い状態だけの日々というのはどこかで病んでいくのではないだろうか?ほんの少し野生が目覚めたあと、精神的にも肉体的にも、とても楽になった。Img_2414

ためしに今夜遠吠えしてみましょう。とても気持ちいいけど、警察に通報されるでしょう。

けんかをするにも文化の違い

スカイプでトーとけんかをする。仕事のことでもめるのは、いつものことすぎて犬も食わない。

トーがギャンギャンわめくので、「狂犬かあ!!」と受けると・・しばし間・・のあと「ビョーキってこと??」おかげで双方温度さがる。またしばらくすると頭が爆裂しだすふたり。「おまえは水牛並みだ!!」とトー。え?水牛並みってどういうこと?力持ち?あほずら?いろいろ想像できるがよくわからない。そういえば、昔々、ラオス人の恋人がいたころ、彼に「水牛ちゃん」と愛情をこめて呼びかけたら、ぶんむくれて帰ってしまったことがあった。とても悪いことに違いない・・が、けんかの最中にそれはどういう意味か?ときくのも間が抜けているので、スルー。

きっとお互いすごくひどいことを言い合っているのだろうが、よくわからないため最後は「ちょっとゆっくり考えようよ。」と言い合ってスカイプ終了。

バサラップが踊れない。

 現在ラオスは正月明け。お世話になっている日本のNGOから、ラオス正月パーティーで日本人のみなさんにバサラップを教えたいのだが、教えられるか?というお問い合わせをいただいた。バサラップは、ラオス人がどこでも踊り始めるフォークダンスみたいなもの。ステップはとっても簡単・・・そうにみえる。ところが・・ラオス人はだれでもすぐ踊れるが、外国人、特に欧米人と日本人は踊れない。なぜなら、リズムをカウントして踊るとわからなくなるから・・普通、西洋のリズムは何拍子かというところで踊る。ところがこの踊りは、一斉に全員で方向転換するのだが、何拍目か?と考えると無理がある。

トーに言わせると、リズムは数じゃねえ。体感だ!!作品創作中も、私が「ここで4歩歩いて止まる」などというと、急にジャングルのサルの顔になり木に登ってしまったりする。彼らは独特の素晴らしいリズム感を持っているが、数で考える私たちとはなかなかわかりあえない。

というわけで、ラオスにしばらく滞在した人も含めて、みんなラオスの人と一緒だと何となく踊れるけど・・ということになった。でも、なんとなくだと人に教えられない。
 あんなに簡単で楽しいダンスなのに・・・

ドキュメンタリー「異国に生きる」を観て

この映画は、ミャンマーの政治弾圧を逃れて日本で暮らす男性の14年間の記録である。一つ一つのシーンが痛かった。私は、さまざまな途上国といわれる国の友人の体験から、日本の入管というところがそのような国の人々をどのように扱うのか少しは知っている。生きるか死ぬかの瀬戸際でやってくる難民の人々が、日本というシステムの中だけで判断され、犯罪人(超過滞在など)になってゆく現実がある。

そしてラオスの日々の中で、政治の怖さを知らない自分の甘さが招いた数々の出来事も思い出された。それらは皆、知らないでは済まない。うかつだったではすまないことばかりだ。芸能者の私は、日本でわいせつでさえなければ、どんな表現をしても、そこに観客がどんなイマジネーションをもっても監獄に入れらることもなければ、消されることもない。それは世界の中であたりまえのことではない。

以前来日中のトーと商店街を歩いていた。その時はちょうど選挙戦の最中で、すぐそばで宣伝カーに乗った候補者が「今の政権はなっとらん。」とのんびりと演説していた。トーが「なんて言ってるの?」ときくので、そのまま訳したら、いきなりトーはしゃがみこみ、しゃがんで頭をさげたまますごいスピードで、宣伝カーから遠ざかった行った。意表を突かれて唖然としてしまったが、トーにしてみれば巻き込まれないための本能的行動だったのだ。

それが現実だ。映画の主人公は、メディアの前でマイクを持って、ミャンマーの民主化を訴える。それが実際にどういうことなのか・・見ていて、心臓が飛び出しそうだった。

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