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ドキュメンタリー「異国に生きる」を観て

この映画は、ミャンマーの政治弾圧を逃れて日本で暮らす男性の14年間の記録である。一つ一つのシーンが痛かった。私は、さまざまな途上国といわれる国の友人の体験から、日本の入管というところがそのような国の人々をどのように扱うのか少しは知っている。生きるか死ぬかの瀬戸際でやってくる難民の人々が、日本というシステムの中だけで判断され、犯罪人(超過滞在など)になってゆく現実がある。

そしてラオスの日々の中で、政治の怖さを知らない自分の甘さが招いた数々の出来事も思い出された。それらは皆、知らないでは済まない。うかつだったではすまないことばかりだ。芸能者の私は、日本でわいせつでさえなければ、どんな表現をしても、そこに観客がどんなイマジネーションをもっても監獄に入れらることもなければ、消されることもない。それは世界の中であたりまえのことではない。

以前来日中のトーと商店街を歩いていた。その時はちょうど選挙戦の最中で、すぐそばで宣伝カーに乗った候補者が「今の政権はなっとらん。」とのんびりと演説していた。トーが「なんて言ってるの?」ときくので、そのまま訳したら、いきなりトーはしゃがみこみ、しゃがんで頭をさげたまますごいスピードで、宣伝カーから遠ざかった行った。意表を突かれて唖然としてしまったが、トーにしてみれば巻き込まれないための本能的行動だったのだ。

それが現実だ。映画の主人公は、メディアの前でマイクを持って、ミャンマーの民主化を訴える。それが実際にどういうことなのか・・見ていて、心臓が飛び出しそうだった。

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