ラオスとフランスの舞台
劇団カオニャオは現在、フランスとの合同演出作品上演直前である。稽古を見に行く。今回役者は全部ラオス人、演出がラオス側トー、あとフランス人である。このフランス人演出家の作品は、いつも舞台自体に凝る。この作品も竹でつくった枠と中にはほんものの水を張った池がある。
稽古を見ていてパフォーマーである私としてはとっても不思議。フランス人はフランスらしくコンセプト的なことを言っている。ラオス側はコンセプトなどぶっとばしてその場の息遣いでどんどん内容を変えてゆく。日本人の私から見れば、ぜんぜん噛み合っていないように見えるが、双方ともそうは思っていないようだ。創作の現場というのは、なかなかハードなものだが、なんかお互いにお互いを受け入れて不思議なバランスで動いている。日本ではありえないなあ・・と思う。日本でプロのアーティストにワークショップをするとき、トーはけっこういらだつ。日本のアーティストが理屈からなかなか出てくれないからだ。それは私と二人で創作するときもっと過激に衝突する原因となる。しかしどうもフランス対ラオスはそうではない。
そもそもカオニャオが日本に来て日本のスタッフをおこらせる原因が、稽古中にゴロゴロしたり、演出家の話中に寝てしまったりすることだが、フランス人演出家、ラオス人役者本気の演技中にわたしに地下足袋のはき方というのを聞きに来た。いいのか?もしかしてうまくいかない原因は日本人がばかまじめすぎるということなのか?
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