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2015年2月

精霊問題

 ヴィエンチャンフェスティバル終了早々、トーは横浜にきていた。アートパフォーマンスの見本市のようなところで短いがラオスの活動についてレクチャーをした。いつも外国人を対象にお話をするとき、トーは神経質に精霊について話すことを避ける。外国人である私から見たら、精霊についての話を飛ばすのはもったえない気がする。しかし、彼の気持ちもよく解る。精霊について話すと、みんなニセモノ超常現象番組を見るような好奇心でいっぱいになってしまうからだ。だが、ラオスに住んでいるたくさんの精霊たちは、そんな大騒ぎな方々ではない。ましてや彼らと付き合っている人々にとって精霊はあたりまえにそこいら中にいるちょっとやっかいな友達だ。先週までひさしぶりにヴィエンチャンにいて、増えすぎた車にうんざりしたが、馴染みのジャンボーの運転手さんが、私を待っている間にこっそり精霊除けのおまじないをスマホにかけているのをみてしまった。目があってお互いにふふふ・・と笑った。

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花束を受け取るのは誰?

 ラオスの時間は突然終了し、寒い日本に本日帰国。

フェスティバル終了後数日ヴィエンチャンに滞在し、ゆるやかな時間を過ごしたしかし、各種報道、町のうわさで聞こえてくるのは、従来のラオス社会の構造から一歩もでていないものだった。今回のフェスに関して、日本人パフォーマーの参加は某助成金団体からの助成金で賄われた。また、駐ラオス日本大使館からいただいた様々な支援は多大で感謝の念に堪えないこのことは事実であるしかし、それらさまざまな機関にささえられながらも、フェスを運営したのは小さな民間劇団「カオニャオ」であり、参加したパフォーマーたちのほとんどはラオス人である。それなのに、もっぱらヴィエンチャンの報道は日本が開催したような論調で町の噂によると日本人のだれが、裏で中心的に動いたか?でもちきりで、実際のフェスとは関係のない方の名前がしきりに取りざたされているなぜ、ラオス人ではだめなのか?夜も眠らず走り回ったカオニャオメンバーのパワーと力はいったいどこに吸収されてしまったのだろう・・フェスティバルの成功からみたら、瑣末な低次元の愚痴なのかもしれないけれども彼らと共に汗と涙を流して走り回った私は、彼らが全く評価されないことが悲しくて仕方ないそしてそれが悪意ある先導によるものなのではなく、ラオスという小さな国がずっとかかえてきた哀しみであることが切ない。Img_4014

打ち上げ

 さまざまな訪問公演も終了し、打ち上げ。カオニャオシアター庭にて・・

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バーシースークワン。魂を応援する儀礼をしたあと、飲めや、歌えや、踊れやで大騒ぎ。だいたいばか騒ぎをしていたがときどきフトたそがれていると、誰かが寄ってきて人生の悲哀を語る。みんな家族があり、育てなければいけないこどもがいる。その中でパフォーマーでいることは、家族に多大な忍耐を強制することになる。生活は厳しい。ラオスは家族への愛と責任が大きい。芸術なんて、それに比べれば道楽のようなものだ。みんな悩んでいた私は何も言えない。家族を普通に大切にしながら、普通の人々と同じ感覚で暮らしながら、想像力が羽ばたいてゆく彼らの作品が好きだ。だから、父であること。母であることは大切なことだ。でも、そのために優れた才能を持ちながら、やめてしまうことは悲しいことだ。

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結論などない。ずっと悩み続け、やめたり、復帰したりしながらやっぱり続けてゆく以外ないような気がする。

この瞬間のために

Img_4032この笑顔がみたくてラオスに来るのかもしれないと思った。

この日、私たちは身障者施設で上演した目の見えない方と耳の聞こえない方が同時にいた。わたしたちは、バランスにけっこう悩みながら上演した。最後にトーは観客のみんなに向かって「どちらのハンディーの方々も楽しめるように来年はもっと工夫します。今年は工夫が足りなかったごめん」と明言し、目の見えない少年が「でも、生演奏があって楽しめたよ。」とまたしてもはっきり言ったここいらへんがね、内向的自己反省魔の日本人と大きく違うところ。

メインプログラム終了

3年間、ずっとすったもんだしてやっとたどりついたフェスのメインプログラム。にもかかわらず、ワタクシは、中心的なスタッフでありながら、ソロ出演ありという前代未聞な立場にあるため、感慨もへったくれもない。Img_4019_2


許容量をオーバーしているため室内公演の途中で電源が吹っ飛び、真っ暗になって舞台が中断すると「しめしめ、このすきに準備ができるとほっとするしまつ。普通の状態なら、上演中に電源が吹っ飛んだら、それこそパニックのはず、しかも電気を操作しているのは、音響操作中の私ととなりでつるんでいる照明のケオ。なのにふたりとも「ちょっと休憩ケオ君は、野外上演照明、音響。室内上演照明すべて担当。

ペンライトをガムテープで頭に巻いて走り回る。ふたりとも完全に頭がいかれてしまっていたので、野外上演の最中は、カオニャオ若輩チームの上演中に舞台わきから駄目だししたりして完全におきてやぶり。いままでもたいへんな舞台の経験というのは数々あれど、ここまで頭が行かれたのは、はじめてでしたばんざい!!Img_4021_2

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