ふるさとのような村
生きてきた中で外せない場所があるとしたら、まずこの村である。
ここには、おとうさん、おかあさん、たくさんの親戚がいる。今回、劇団カオニャオと日本チームはこの地で最終公演をおこなった。
近くに複数の中国ダムが操業を開始し、川の環境も土地の環境も大きく変わった。つい数年まえまで木造の高床式の家しかなかった村のほとんどが、ピンクやイエローの煉瓦、または土壁の家に変わった。それでも村の人たちは、この土地で何とか生きていこうとする。6~7年前まで自給自足だった村で、モノを売ることとは何ぞや?と言う話を必死になって説明した時のことが思い出される。そのとき、まったく???状態だったにいさんが、みかん畑でミカン流通の未来を語った時、なんともいえない不思議な気持ちになった。
上演の最中に村の長老ばあさんが、すっと私の手をとって「よく来たなあ。今晩一緒に寝ような。」とゆっくり、ゆっくり話した。
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