妹の出産
ラオスの山奥の村に心の妹がいる。彼女は数日前、初めての子供を無事出産した。
日本でなにげなくfacebookを見ていると妹から「すでに頭がでそうだが、周りに誰もいない」というメッセージが入ってきた。・・そういわれても4000Kmくらい離れているので、どうしようもない。
実情はこうだ。その日の朝、少し痛くなってきた。親族は思った「初産は長くかかる。生まれるのは夜半過ぎだろう。」今、その地は農業が忙しい。妹を一人残してみんな遠くの畑に行った。畑は電波がない。しかし予想外にお産はどんどん進み、誰もいない状態で妹は家の壁に背を持たせかけた状態で自分で子どもを引っ張りだし、へその緒も自分で切った。後産も自分で行い、疲れ果てて横になっていると、みんなが帰ってきたというわけ・・前提として、村には病院などない。病院でお産というのは、はじめからない。
その間、気をもんだのは私一人。しばらくして衛星電話をかけ、末っ子の妹をはじめ16回お産経験があるかあちゃんに文句を言うと「まあ、初産で誰もいないというのはめずらしいが、二人目からはよくあることだよ。畑で生まれなかっただけでもよかったよ。」とフツ~の感じであった。
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