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この混沌にひきつけられる。

日本の感覚では不思議でしかたないことが、ラオスにはたくさんある。10代でハノイに留学し、6年もの間経済学を学んだ知り合いがいる。ラオスにいるときから秀才の誉れ高かった彼は、留学から帰る前からラオスの銀行からひっぱりだこだった。現在20代後半の彼は、まだラオスには少ない大きなお金を効率よく回すエキスパートなのだ(自分にみじんもない感覚なので、それ以上理解不能だが・・)1年ほど前に留学から帰り、若いながら高待遇で某銀行に入った彼は、半年前、すべてを断ち切って出家した。そして半年後の先週、還俗してまた大金を回す仕事に戻るのだ。


「ずっと勉強ばかりしていたので、出家する機会がなかった。やっと修業する機会を得て、ほんとうに心が安定した。これでやっと思い残すことなくバリバリ働きます。」

その親族が、私が月末にラオスに行くことを知ると、某高級化粧品をどうしても買ってこいとやんやの催促。そんな高級品でなくてもよいものはあるといってもきかない。その合間に、「来たら丸一日お山にお籠りに入ろうね。」と誘う。

ぐるぐる回る大金、高級ブランド、心の修行、すべての執着を捨てる行為。これらが混とんとしていっしょにある。

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