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体格

 15年ほど前、はじめてトー一家に会ったとき、全員があまりにやせっぽちなので驚いた。そういう体質の一家なのだろうと思った。しかし今、あきらかに一家は肥満に進んでいる。年配の父母だけは変わらないが、ガリガリだった4人の兄弟はそろって肥満。生まれてくる赤ちゃんたちも半年後には太りすぎである。昔も今も、ラオスの中では平均的生活レベルである。しかし、日常労働の質、そして食べるものが大きく変わっている。トーの子供時代、夢は「砂糖をなめること」だったそうだ。周辺にサトウキビもさとうやしもたくさんあるが、砂糖は売るものであり、貧しい人々には普及していなかった。以前、難民としてアメリカに暮らすラオスの人々を取材したことがある。子どもたちがみんな異常な肥満に陥っていた。調査してゆくと、東南アジアの人々は、ヨーロッパ系の人より飢餓細胞?が多く、栄養をため込みやすい体質なのだそうだ。遺伝子はゆっくりとしか変化しないのに、私たちの生活はどんどん過食、運動不足に陥ってゆく。太っているとか痩せているということが問題なのではない。途上国のあまりに急激な生活と意識の変化を目の当たりにすると、なにか恐ろしく感じる。

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