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2020年10月

どこで牛を解体するか?

 ベトナム人の方が日本のアパート内で牛を解体して逮捕された。逮捕理由は様々複雑なようで家畜の窃盗疑いもあり事情はよくわからない。しかし、この報道にドキッとする。ラオスでは自宅庭などで家畜を解体することは当たり前のことだ。わがカオニャオシアターが来日した時、コーディネーターの私が一番気をつけることは、彼らが目にする小動物を捕獲し、解体し、喰わないようにすること。嘘みたいだがほんとのことだ。

熱帯で冷蔵庫の普及がおくれていたため解体後すぐ料理する必要があること。自宅で家畜を飼っている事。などが理由だが、トーと私のユニット「チェオボン」リハーサルの昼食にトーは庭のにわとりをつかまえてひねり、おいしい料理を作ってくれることがよくある。彼らは、「早く」「美しく」「無駄なく」解体する。それでも不慣れな日本の都市生活者には衝撃的なシーンである。しかし普段私たちがスーパーで買って食べる肉類は初めから切り身なのか・・というと、それらも立派な生きた動物であり、どこかで解体されているわけだ。都市生活者はいろいろなものが目に見えなくなっていると思う。

音楽

 某仕事の関係で、ひさしぶりにクラシック音楽をじっくり聴く。そしていつのまにかたいへんひさしぶりに没頭する。中学生のころ、半径1KMだけが世界のすべてだった私にとって音楽はBGMでも癒しのツールでもなかった。広い世界、宇宙にまでつながる心の冒険。小さなポータブルプレーヤーできいていたソノシートというペラペラのプラスチックレコードの音質は今考えるとひどいものだったはずだ。しかし、まさに没頭し、感動していた。好きなものは音楽・・そう答えていた。現在、世界は広く、音源は良い音質で限りなく存在する。しかし、没頭する感性が劣化している気がする。

 

ラオスのドラマ

 ラオスで制作され放映されているドラマが話題だ。トランスジェンダーを正面から扱った内容。わが相方トーは主役の彼/彼女?と共に暮らす叔父夫婦をほんとの夫婦で演じている。

 以前作品創作のために3日間トランスジェンダーのカップルと共に過ごしたことがある。反省したのは、私自身がそのような人々をステレオタイプでとらえてしまっている事だった。ラオスにはたくさんいる人たち。そのひとりひとりが違う。見た目も身も心も女性である人から、外見は男性で無理ないが共に暮らしたい人は男性という人もいる。今でも連絡を取り合っている外見全く美女の「アキラ」は、怪力の持ち主で「やだ~恥ずかしい・・」といいながらバリバリ重い舞台道具を設営してくれて唖然とした。複雑なのだ。

 ところでドラマの中でトーが乗っている車が以前彼がほんとに乗っていた車。ローンが払えなくなり手放した車だった。公共交通機関が乏しいラオスでトーが車を持っているかいないかで快適度に大きな違いが出るわたくし・・感想よりなにより「車買い戻したのか?」と聞く。「あのな・・ドラマと現実は全然違うってしらんのけ?」すごい情けなかった。

やはり医療事情

 ラオスのトーの愛娘が1週間ほど高熱をだしている。トーは目に入れても痛くないほどの溺愛ぶりなので病院に連れて行った。診断は「熱出てます。」2歳の子どもが1週間40℃の熱を出していたら感染症だろうが!!検査したか?と聞くと、「おなかに触った。」との答え、採血も尿も検査していない。日本にいる私は怒りで爆発しそうになるが、必死で耐える。症状をきくといくつかあてはある。それらは尿検査か血液検査でわかる。でもそれを伝えても先方の医療機関がやってくれない。または能力がない限り、心配すぎて参っている父母にとっては不安が爆裂するだけなのだ。内心沸騰しているのに冷静を装って「なんとかして湯冷ましを飲ませ続けろ」としか言えない。腹が立つ!!97067054_1454271224744585_91813243070269

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