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2021年9月

名を呼んでください。

私のラオス名はチャンパー、トーはトー。どちらも本名ではなく呼び名。

創作活動中、リモート…つまり同じ空気の中にいない私達は やはりなにかつなぎが悪いという焦燥感がある。すると話し出す前に必ずお互いの名を呼んでしまう。公共事業だったので、途中でなんとかならんか…という話があり少し努力してみたがだめだった。同じ空気の中にいればそんなに名など呼ばないのに。

その後、私は入院手術し、3日間ICUに入る。その間8本の管につながれ身動きできなかった。少しだけ余裕ができた3日目、看護師さんが着信がいっぱいあるわよ。と携帯を耳元に寄せてくれた。トーが何度も何度も呼んでいる。はじめ落ち着いているのだが、既読がない状態が続くとあせってきて「チャンパー!チャンパー!」と狂乱して呼んでいる。死にそうな気分なのに少し笑う。そして勇気が湧いてくる。

 

冬眠中

しばらくの間、入院いたします。

会いたいです。

 zoomによる日ラオ共同創作終了。通訳あさぬま・・遠いラオスから具体的な動き、しかも細かいニュアンス付きをテキスト的言葉で言われても全然わからない・・さあ、動いてみましょう。右側に回りながら左手は上げ下げ、視線は画像左側のラオスを見て。わけわからん・・理解できるまでずっとトーともめているので、両チームともイライラ。それでもzoomだからこそできたこともあり面白かった。終了後ミーティング。いろいろ感想はあったが、全員が言ったこと。「会いたいです。」私たちはいままで同じ空間でアンサンブルをしてきた。ことばが通じない上、メンバー半分は聴覚障害で聞こえない。それでもしばらくいっしょにいるとお互いにわかってくる。何かが通じてくる。私たちはお互い恋人同士でもないし、友達といってもずいぶん遠い。でも同じ空間でアンサンブルをしたい「会いたいです。」という気持ちは本気なのだ。242395163_4519814818082340_6853810952733

大喧嘩なんてへっちゃら。

 ゆきずまらない創作活動はない。創作10日目、悪夢をみるほどゆきずまる我々。そうなれば喧嘩はあたりまえ。創作現場でもどなりあっていたが、帰宅してからメッセンジャー電話で約1時間怒鳴りあい大喧嘩をする。現在私は現場近くのホテルに滞在中なので、大声だしすぎて(しかも夜中)苦情が来る・・「う・・うるさいっておこられた。」「やばいやばい、やめよう。んじゃあしたな。」と何事もなかったかのように喧嘩終了。電話を切ってから笑い出してしまう・・他人が聞いたら殴り合いをしているようだっただろうな。

写真は、今回の相手、トーとその父。お父さん大活躍。ふたりといっしょに仕事をはじめて約20年になる。喧嘩せずに本当の共同創作なんてできません。241803912_4505420656188423_4196157495696

天空の空気はどうなってる?

zoom共同創作6日目、創作作業中 当然のようにフリーズする日々。その時、トーと私の会話「天空の空気はどう?」「雷が近づいているよ。いつもの突風。」日本側にzoomおよびビデオの専門家の方が複数いてテクニカル操作をしてくださっている。その方々が「何言っているんですか?」と???トーも私も仕組みはわからないが、経験値として現在雨季で一日に1回くらい襲ってくるスコールタイムはネットも電話も切れる。ラオス国内でも切れることがある。そんな時は待つしかないのさ・・といっても日本側専門家の方々、ありえねえよ。でも事実フリーズするからなあ。しかたないです。

この写真はzoomだから成り立つ演目。生の舞台だとこんな小さいもので観客に見てもらうのは無理。241405373_4493980387332450_2445210902453

可能性

 現在、ラオス日本によるzoomによる共同創作中。生のパフォーマンスを40年近くやってきた私は、どうしても空気感のないリモート配信ということに否定的で、そもそもzoomわけわからん。本当はラオスチームの方がネット環境も悪く、zoomってなに?というところからスタートしているのだが、わからないなら自分で発明すればよい。というラオス的精神構造から、既成観念をどんどんぶち壊し、新しいオブジェクトシアターに移行しつつある。ついてゆくはゼイゼイするが、やはりもうたまらなくワクワクする。

実は相手側演出のトーも現在足に故障を抱えておりうまく歩けない。私たちはふたりとも悶々と寝ていた時は鬱だったが、仕事を始めるとなんだか陽気になり、私たちのユニット「チェオボン」を「動けないふたり」という名前に変えて作品つくろうか?と本気で言っている。それだけパフォーマンスするということが私たち二人にとって偉大なのだ・・と思う日々。

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メコン河でビールを!!

 私が身動きできなくなってから、トーは用がなくても毎日電話をかけてきて必ず言う。「またメコン河でビールを飲もうよ!」30年近くラオスとかかわり だいじょうぶか?と不安に思いながら大きな目標にに向かって動いてきた。うまくいったことばかりではないが、いつも小さな目標達成の後はメコン河を眺めながらビールを飲んだ。ゴールデントライアングルで飲んでいた時は、タイ側からスピードボートで「やばいラオス側」を見に来た観光客にマフィアとしていっぱい写真を撮られたっけ。メコン河は雄大で、名前は変わるが中国でも、ベトナムでも、そしてラオスの至る所で河を眺めながらビールを飲んだ。毎日言われているうちに洗脳されてきて そうだ、私はメコン川でビールを飲むために生きてきたのかもしれない・・と思う・・来年はぜひ メコン河でビールを飲もう。

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