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ブンミおじさんの森

 アピチャッポン氏は世界的に有名なタイの映画監督。「ブンミおじさんの森」はカンヌでパルムドール賞を受賞した作品だ。10年ほど前、初日本上演の時、勇んで観に行ってたいへん???であった。なぜ、東北タイやラオスで当たり前の感覚をわざわざ説明的に撮影するのか?と思ったのだ。そのころ私は1年の半分以上をラオスでホームステイして過ごしていた。そのため彼らの死生観やピー(精霊)に関する感覚を私自身が実感として持っていた。しかし3年以上実際のラオスから離れ、命を考えざる得なかった入院手術を経て先日同映画を再見し、納得し、感動した。アピチャッポン氏自身、ルーツは東北タイだが大都会バンコクや外国暮らしが長く、ラオスや東北タイの方々の感覚は知ってはいるが実感とは少し違うのだろう。そして私自身、トーの通訳をしたり、カオニャオシアターの紹介をする際にいつも感じる焦燥感。「この感覚をどのように表現すれば日本で伝わるのだろう・・」と思う気持ちを渾身の映画表現したのが「ブンミおじさんの森」という作品なのだろう。死生観は、理論を超え感覚だ。それは森から離れて暮らしていると薄れてくる。私自身、とても薄まり知っている理屈だけが残っているのかもしれない。

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